肝炎

B型肝炎の症状と検査方法

B型肝炎の症状と、検査方法についてみていきましょう。

B型肝炎の症状

B型肝炎はB型急性肝炎とB型慢性肝炎に大別できます。それぞれ詳しく見ていきましょう。

B型急性肝炎

B型急性肝炎は大半のひとは症状のないまま治癒します。

しかし、一部の人は急性肝炎を起こします。肝細胞に炎症が起き、一時的に体調が悪化するのです。

急性肝炎が発症すると、肝細胞が炎症を起こします。主な症状は発熱や倦怠感、食欲不振、吐気などです。

その後は症状が治まり肝機能も正常に戻ります。症状がおさまれば、HBVは体から排除されたことたことを意味し、HBVの免疫も獲得します。

稀に急性肝炎が急激に悪化し、肝細胞が破壊が著しく進行する劇症肝炎を発症させることがあります。

B型慢性肝炎

B型慢性肝炎とは、HBVに感染してから約6カ月もの間、肝臓の炎症が続いている状態を指します。

自覚症状はほとんどなく、体のだるさや疲れやすさ、食欲不振などが主な症状です。

B型慢性肝炎になってから何の治療も行われないと、そこから肝硬変、そして肝癌へと進行していきます。

HBV感染者の約10%が慢性肝炎を発症させるといわれています。

検査

B型肝炎の検査は、血液検査から確認します。

また、その血液検査の結果に応じて定期的に肝機能検査を行い、その間に自然治癒するかどうかで急性肝炎か慢性肝炎かの判断が下されます。

また、慢性肝炎と診断されたらその後は肝生検を行います。

血液検査

血液検査からは肝臓がどの程度機能しているか、肝臓にその程度損傷があるかを確認できます。

これを肝機能検査と言います。

また、同じ血液検査からHBVが原因か特定することもできます。

肝機能が低下しており、かつHBV検査が陽性であれば、定期的に血液検査を行います。

定期検査(血液検査)

血液検査の結果に応じて、その後1ヶ月から半年ごとに定期で血液検査を行います。

こちらは肝機能の検査です。

定期的に検査し、初めて検査をしてから半年以上経っても肝機能検査の値に異常があれば、B型慢性肝炎と診断されます。

急性肝炎であれば、半年間の間に自然治癒するからです。

B型慢性肝炎と診断されたならば、B型慢性肝炎の進行度や重症度を調べるために肝生検を行います。

肝生検

B型慢性肝炎と診断されると、肝生検(肝臓の生体検査)を行います。

肝生検とは、腹腔鏡や腹部超音波装置(腹部エコー)を用いて肝臓の組織の一部を専用の針で採取する検査です。

採取した部位を顕微鏡検査し、慢性肝炎の進行度や症状の重さが調べます。